よもやま話4 窯のこと、その1
普段使われている陶器という陶器はすべて約1250度という高温で焼かれています。
日常でつかわれることのないこのような高温を作るには窯が不可欠です。
陶芸・・・窯・・・と聞いてイメージされるのはまず炎でしょうか。
熟練の職人が噴き出す炎を見つめながら薪を窯に投げ込んだり・・・
でも最近はあまり多くはありません。
現在の主流は、電気、そしてガスを使って焼く窯ですから。
温度の設定をして、スイッチオン。指定の温度になったら自動でスイッチオフ。
それが現代の窯です。
もちろんまだ薪をつかって焼く昔ながらの窯もありますが、やはり大変な作業になります。
三日三晩、寝ずに炎をみていなければなりませんし、炎を焚き続けるための薪の量も相当の物。使う薪はすべて薪割りをしておかなくてはいけません。
大きめのダンボールサイズに割ったくらいの薪を500束、なんてザラです。
京都でも昔は、登り窯という長くて大きな窯が主流だったのですが、窯からでる煙のために炊くことが出来なくなってしまいました。
窯から出るススで、洗濯物が真っ黒になる!なんて話もあったそうな。
薪を燃やす窯は近隣の問題もあるのです。
電気やガスで焚く現在の窯も、実は単純にスイッチオン、オフだけで終わりではありません。
電気窯は温度の微調整が可能なので、1250度のうちのたった数度を細かく調整して細心の注意を払って焼き上げる窯元もあります。
ガス窯はガスの量や、入る酸素の量、出る酸素の量の調整が必要です。
地方によって、やりかたはさまざまですが焼くときのいろいろな材料や小道具もあったりするんですよ。
陶器を焼く窯は現在電気とガスが主流である、というお話でした。
窯のはなしはいろいろありますので、それはまたいずれ。
次回は陶芸に使う道具の話をしようとおもいます。
それではまた!ありがとうございました。