陶器の工房 .Sue

ちょうどよくてちょっといい、普段使いの陶器を世の中に提供していこうとおもい活動しています。


よもやま話5 陶芸の道具について ロクロ編

陶芸にかぎったことではありませんが、陶器を作るときにはいろいろな道具を使います。
一番最初から話をすれば、土を採るためのショベルカーからになったりしますが今回は一番有名そうな道具、ロクロについての話をしたいとおもいます。

まずロクロとは。
ロクロとは、回転する台の上に物を設置して、回転する力や遠心力を利用して設置したものを加工する道具です。
陶芸では地面と水平になっている台の上に粘土乗せて、うつわの形をつくったりします。
木工や金属加工でも回転を利用した道具がありますが、陶芸のロクロとはまた別物です。

日本にはおよそ5世紀ごろにロクロが大陸から伝来してきたと伝わっています。
ロクロの発祥の地については、エジプトと中国が共に起源を主張しているようでよくわかってはいないようです。

いまは電気でくるくると回すロクロですが、昔はもちろん人力です。
手でまわすものはもちろん、足でまわすものもあります。
手で台をくるくる回し手でつまんで形作るための手回しロクロ、大きな木の塊をつかってその重さと遠心力を利用して形づくる手回しロクロ、足で蹴って回転させる蹴ロクロなど、いまでもけっこうつかわれています。

職人さんがまわる台の上で粘土をくねくねと曲げて、手早く器をつくっていく姿は見ているだけでも面白いものです。

手で成形するのは電動ロクロが一般的ですが、工業的なものでは石膏の型をつかった特殊なロクロなんてのもあります。
回転する型に固定したヘラをおしつけて形をつくるハンドルロクロ、固定した型に回転するローラーを押し付けて作るローラーマシンなど。
ちょっとこれは言葉で説明するのが難しい、ヘンテコマシンです。

回転の力を利用して手を加えて形をつくる、というのがロクロという道具なんですね。

ロクロというのはなかなか文章では伝えきれない、特殊な道具です。慣れてくると面白いので興味を持った方で、機会があればぜひ触って遊んでみて欲しいとおもいます!
(画像が用意できれば、記事に加えて補足説明をしたいとおもっています)