陶器の工房 .Sue

ちょうどよくてちょっといい、普段使いの陶器を世の中に提供していこうとおもい活動しています。


土と石と灰と金属

自身の覚え書きも兼ねて。


土をこねて形を整えて焼けば陶器になります。
ホームセンターに売っている園芸用の土、
小学校の校庭グラウンドの土、
地肌が露出している駐車場の土、
山から掘ってきた土。
そんな土でも、加工手順を踏めば陶器にできるのです。
しかし陶芸用粘土をそのまま使う方が手間もお金もかからないので、
別の用途の土をあえて使う人はほとんどいないと思いますたぶん。


世の中には様々な粘土があって、そのどれもこれも全く別の質感をもった器になります。加工の仕方にもよりますけども。
ひょっとしたら家の庭と、お隣さんの庭の土を焼いて比べてみても違うかも知れません。
そして家の庭の土と近所の河原の土、といった程度のちがいがあればまず間違い無く別の質感の器になるでしょう。
そのくらい差があります。


土だけでも器は作れますが、普段使っているようなツルツルした質感の陶器にするには釉薬が必要です。


釉薬の基本は灰です。
灰を水に溶いて、形作った土に掛けたり塗ったりして焼くのです。
焼くときの釉薬の溶け具合を調整するのに石をいれたりします。
水に溶けるくらいまで細かく、石を粉砕して混ぜます。
しかしこのままでは釉薬は透明です。
色をつけるためには金属が必要になります。
陶器の色はみな金属によって発色するものなのです。
いろいろな金属をつかいますが、代表的なのは鉄と銅。
鉄だけでも黒、黄、青、青緑、茶、などいろいろ発色させることが可能です。


膨大な種類や成分がありますが、言葉にしてまとめてしまうと陶器というのはすべて土と石と灰と金属で出来ているものだという話でした。

覚え書き終わり。