ちょうどよくてちょっと良いということについて
.Sueでは「ちょうどよくてちょっと良い」をコンセプトとして製作をしております。
これはどういうことなの?ということについてです。
機能美という観点から、機能に対する深い理解と調整によりデザイン性を向上させ、互いを高めつつ融和させたものを作って行きたいという考えに基づいております。 短くまとめたら「ちょうどよくてちょっと良い」となりました。
器のちょうどよさってなんなのでしょうか。ということですが、
きっとどの家庭でも器が全くないということはないとおもいます。
たとえば男の一人暮らしでもお皿とマグカップくらいはあるだろうし、
家族で住んでるお家なら一家4人分、あるいは3人分、はたまた6人分の
それぞれの器がしまってあることでしょう。
新しくはじめるお店でもなければ、きっと器というのはいろんな器の中に入っていく
新参者のひとつということになるとおもいます。
そんな周りのなかのひとつとして、料理が盛られお茶を注がれるひとつとして、
食器棚の一員として迎え入れてもらえるような器がちょうどいい器なのかなとおもっています。
だから.Sueの器はシンプルです。
色もあまりつかわないし、装飾も控えめです。
使いやすいように軽めで、形もシンプルでスッと片付きます。
洗いやすいようにできるだけ引っ掛かりのないような形にしています。
悪いところをいえば、吸水性が大きくカビやすいです。(←2013年4月より、吸水性を抑える加工を施すことにより、カビ・汚れに対して強くなりました!)
汚れが染みこむと落ちにくいこともあります。
食洗機には向かないし、軽い分ちょっと割れやすいです。
次は、ちょっと良いってどういうことなの?ということについて。
ちょっと良い、というのはフツウのちょっと上。
悪くはないし、すごく良いわけでもないところです。
安く叩き売るわけでもないし、目の玉が飛び出るような値段でもないです。
ふと思い立ったら買えて、大事につかえるくらいの物がいいなとおもっています。
実際つかってみたら軽くて使いやすかったり、ミルクピッチャーや醤油差しなら水滴が気持よくピッと切れるような感じです。
陶器は長く使っているとその表情が変化してきます。
使い続けることが楽しくなってくるのは陶器や木のステキなところです。
.Sueの器には表面にごく微細なヒビ(貫入)をすこし入れています。
最初は見えませんが、しばらく使っているとじわーっと浮かび上がってきます。
(お茶とかワインとかつかうと色素沈着のため早くに浮かんできます)
そんな楽しみもちょっと良いところのひとつです。
そんな器です。
そんなこんな考えながらひとつひとつ手で作っています。
ぜひぜひ、よろしくお願いいたします。
(2013/05/12 加筆)